アルバイト

閉店まで働くと、帰る頃には空が明るくなっている
十代の頃、オール明けに海から見た朝日を思い出す

早朝の空気が大好き
ピリッと鋭くて、スキッと澄んでいて、深呼吸したくなる
まだ街灯は点いていて、けれど、うっすら朝焼けが見える
とてもクリアな時間

生きている、と実感できる

ちゃんと呼吸して生活していても、命を自覚できることは少ない
オーバーワークはデメリットも多いけれど、それ以上にメリットがある
不思議と、時給や賃金を気にしたことは無い

お客様から優しい言葉を頂けたり、接客を褒めて頂けたら、純粋に嬉しい
「深呼吸する言葉」には、このアルバイト中に生まれたものが数多くある


「生きているのではなくて、生かされているんだよ。あらゆる恩恵を受けながら。」

これは、歌人にお誘い頂けたことや、コネでバイトを始められたことから

「言葉は通じなくても、好意は通じる。」

これは、留学生のバイト仲間との交流から

「手帳の文字数と、充実した生活は、正比例している。」

これは、山積みミッションの生活から

「たくさんの笑顔を見たいから、まずは私から笑う。」

これは、お客様との触れ合いの中から

「たくさんの出逢いの中で、泉のように溢れ出る。やさしい、やさしい言葉たち。」

これは、言うまでもなく…

疲労と充実は、きっと永遠の恋人同士だね


様々な物事に感謝し、幸福や利益を感じることのできる、この楽天的な性格
結構、自分でも好き